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文化人類学・民俗学
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文化人類学・民俗学
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人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)


トーマスギロビッチ
¥ 3,045 通常24時間以内に発送
★★★★★

人間この信じやすきもの―迷...
本書では、人間が思考のプロセスをスキップして、無意識に信じがちな迷信や超能力と言ったものを、唯物論的立場から考察、解説した本です。 人間がなぜ騙されてしまうのか、を追及する事は大変意義深いと思いますし、本書で例に挙げられた、湾岸戦争時のイラクによる原油放出ニュース(後に誤りだった事が判明)などは、その間に実際に起こっていた事が記録として残っている為、”どのように世界の人は騙されたのか”という著者の結論にも説得力があります。 しかし後半で例として挙げられた、信仰及び超能力と言ったテーマに於いては、「始めに結論ありき」(つまりそんなモノは存在しない!と言う考え方)で話が進められているように感じます。 ルルドの泉で、「めがねや、補聴器、杖は捨ててあるのに、なぜ義足が無いのだろう」と言う表現は、本書で奇跡や超能力を否定する立場にある著者自身の考え方と自家撞着を起こしています。 ロジックに凝り固まった人には痛快な本でしょうが、全てを素直に受け入れる事は出来ませんでした。 湾岸戦争(1991年)の時の事である。アメリカがイラク空爆を開始した直後、或る衝撃的な映像が、テレビを通じて、世界に流...

ハチドリのひとしずく いま、私にできること



¥ 1,200 通常24時間以内に発送
★★★★★

ハチドリのひとしずく いま...
冒頭の15P程度の絵本の後に 実際の具体例が続く。 絵本のストーリーをきかっけに、 ゆっくりと問題に向き合えるスタンスが持る。 そのあとで、実際に自分達にできることをやっている 著名人や一般の方の事例や考えが紹介され、 温暖化防止や環境破壊について少しづつ深く考えていける。 絵本はシンプルですが、誰もが入りやすく、 そして、その後につづく事例を読むと 何か自分にもできそうな気になってくる。 そんな本だと思います。 NHKで、この本を読んだ人たちが 小さなサークルを組んで 小さいけれど活動してる そのニュースで この本を知りました ・・・・・・確かに 小さなことだけど こんなことになってしまったのも そんな、小さなことだと軽んじてきた そのことの積み重ねなのですから ☆・ ・ ・ ・ 今何らかの手を打たないと 手遅れになるという国連からの 報告がされました Nov.18 '07 「あなたが世界を変える日」の訳者が書いたこの作品。 自分の家でもある地球を守っていくために、そして、わたしたちが世界を変えていくために、いったいどうしていけば良いのかが書かれてい...

ちびまる子ちゃんのことわざ教室 (満点ゲットシリーズ)


さくらももこ 島村直己
¥ 798 通常24時間以内に発送
★★★★★

ちびまる子ちゃんのことわざ...
漫画が読みたい〜!と言い始めた1年の娘のために購入。 どうせ読むなら・・。と与えてみましたが大ヒット。 放っておいたら何時間でも読み続けています。娘にとっては”ただのおもしろい漫画” なので、知らず知らずのうちに語彙が増えているようです。 ”急いてはことを仕損じる”のページには失敗に関係のあることわざ。 ”花より団子”のページには花のつくことわざ。 がまとめられていたり、”このことわざの生まれ”なども紹介してあり ことわざ辞典としてしっかりとまとめられています。 四字熟語、ことわざ、慣用句。どれも漫画のストーリーも面白くできています。 中学受験の勉強のストレスの中で、ちょっと息抜きしたいときに読ませました。 漫画を読みながらストレスを解消しつつ、ことわざを的確に理解しながら憶えられたみたいです。 暗記で憶えるのでないから、子供にも負担が少なく楽に身につきました。 野口さんがいい味だしてて、野口さんファンにはたまりません。 これは本当におもしろい!!! 全ての四字熟語にちびまるこちゃんの4コマ漫画が付いていて、使い方がマスターできます。 もちろん、ちゃんとした解説やすごくために...

忘れられた日本人 (岩波文庫)


宮本常一
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★★

忘れられた日本人 (岩波文...
入試などの歴史や戦国もの時代小説など歴史は苦手です。 それは、自分とはかけ離れた人の世界だからです。小泉がやめて、安部になって、福田に とか、100年後勉強するのか??って、世界は嫌い。。。でもこの本の中には 私たち身近なものの歴史が載っている 昔の風習が残っている事に触れ合った経験で謎だったことが、本を読むことで解消されました。民俗学に興味を持ちました 「田舎では車が無くては暮らせない。ガソリン価格の上昇は地方の住民にとって死活問題だ」という声をよく耳にする。しかし、皆が自動車で移動するようになったのはここ数十年のことだ。「田舎の人たちは、昔はどうやって暮らしていたんだろう?」と言ったら友人に勧められたのがこの本だ。江戸時代の末期から昭和初期ころにかけての田舎の人々の生活の様子が、実際にそれを体験した庶民の声を聞き書きする形で書かれている。物質的貧しさ、歌や祭り、男女の関わりなど、当時の暮らしぶりが詳細に描かれていてとても興味深い。特に印象に残ったのは、ある地方では、農家は見知らぬ旅人を家に泊めるのが普通だったことや、貧しい家の母親が子どもとを連れて家々を泊まり歩き、よさそうだと思...

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)


柳田国男
¥ 500 通常24時間以内に発送
★★★★★

遠野物語―付・遠野物語拾遺...
遠野物語と遠野物語拾遺を合わせて299話の短編集、一話平均約400字。 遠野物語は、民間信仰、栄枯盛衰、山中での出来事、妖怪、動物、行事、昔話など素朴な話が集められている。みな懐かしい感じがし、お伽やグリム童話といった説話のような説教じみた堅苦しさはない。話からは間接的に当時の人々の考え方や習俗、道徳観が伝わってくる。古今の文化の変化を考えると興味深い。民俗学の重要な史料となっている事も頷ける。 拾遺は題名のごとく残りの雑多なものという感じである。たとえば、当時(明治から昭和初期)の流説も混じっているようである。今で言う「口裂け女」「ターボじじい・ジャンピングばばあ」「こっくりさん」のようなもの。これはこれで当時の風俗を垣間見たようで面白い。あるいは、「先祖伝来の、開けると目がつぶれる箱、なるものを今の代の主人がどうしても見たくて開けたら、布が入っていただけだった。」という話では、近代化に伴い、未知に対する畏怖の消失が現れている様で興味深い。 1909年(明治42年)から1910年にかけて、当時30代半ばの柳田国男氏が、奥州は遠野の人・佐々木鏡石氏(当時24〜25歳)から聞...

図説 日本妖怪大全 (講談社プラスアルファ文庫)


水木しげる
¥ 1,365 通常24時間以内に発送
★★★★★

図説 日本妖怪大全 (講談...
妖怪といえば水木さんである。 もうご本人自体が既に妖怪化している。 その水木さんの代表作といってよいのが本書であろう。 1991年に単行本として発行されているが、僕が持っているのは文庫版。 以前書店で単行を見かけたことがあったが、買っておけばよかったと今でも後悔している。 結構大判のしっかりした装丁だった記憶があるが・・・。 内容はひとことで言えば妖怪事典。 425の妖怪たちが、見事なタッチで描かれている。 小豆洗い、油すまし、あかなめ、一本ダタラ、鎌鼬(かまいたち)、座敷童子(ざしきわらし)、さとり、土転び、泥田坊、ぬらりひょん、震々(ぶるぶる)、枕返し、蛟(みずち)、目々連(もくもくれん)、呼子・・・・。イメージ湧きます? 幼いころ目にした、耳にした妖怪たち、現在TVアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」にも出てくる妖怪たちである。 これらのオドロオロドしい、ときにはグロテスクな、ときにはユーモラスな、けれど精密に描かれた妖怪たちや背景と、水木漫画に出てくるキャラクターが妙にしっくり馴染んだ絵は、それは、見事なものである。 妖怪ファンには(いまさら言うまでもないが)必携の一冊である。続編「図説...

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎


ジャレドダイアモンド
¥ 1,995¥ 2,019¥ 4,000
★★★★★

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1...
なぜユーラシア大陸の文明が栄え、アメリカ大陸(ネイティブアメリカン)の文明を滅ぼしたのか。 そのキーワードとなるのが銃・病原菌・鉄である。 ではなぜユーラシア大陸でそれらが発展し、アメリカ大陸では独自に発展しなかったのか。 本書ではその理由を大胆な仮説で爽快に示している。 その理由はいわれてみればたしかにそうだなとうなずけるものであるし、実際、なんとなく その理由を感じ取っていた人も少なくないと思う。ではなぜこの本が魅力的なのか。 著者は専門分野にとらわれない幅広い教養を持っている。その学際的な知識が絶妙に 絡み合い、人類の長い歴史を描いていく様子がとてもエキサイティングなのだ。 これからの学問は学際的な知識が必要とされていると言われている。 この本こそまさにそれであり、新しい時代を切り開く良書である。民族が受けてきた環境や影響が文明を決定する。よく覚えておきたいです。どこぞの神に愛されたとか人種優劣論何かのせいにしないように気をつけたいです。 マクロ的な影響は選べないにしても、ミクロ的な影響は自分で選んでゆきたいです。ヨーロッパ人がアメリカ先住民を征服できたのは、ヨーロッパ...

「日本の神様」がよくわかる本 八百万神の起源・性格からご利益までを完全ガイド PHP文庫 (PHP文庫)


戸部民夫
¥ 660 通常24時間以内に発送
★★★★★

「日本の神様」がよくわかる...
これから日本神話を学ぶ方や、記紀神話を読む前に読んでおくと参考になります。 1柱の神様に2〜4ページ程で説明されているので、とても読みやすく、ちょっと調べたい時にも辞書のように使えます。 また、祀られているいる主な神社も掲載されているので便利です。 現代日本人が忘れている歴史でもあり、知識として読んでおくのも良いと思います。索引として利用するのに最適。 日本の神様をこれだけ上手くまとめた本はあまりない。 なんと言っても、調べ易い。 ただ、表紙カバーのイラストが漫画チックなのでとても残念だ。 むしろ威厳のある表紙のほうが、購買意欲をそそると思う。 内容とは関係ないので、☆は5つとしたが、安っぽい表紙は改訂のときに変えるべきだ。神様に興味を持って、ちょっと調べたい時に気軽に開ける本だ。簡潔にまとめられている。 こういう本は一家に一冊あるといいと思う。宗教への入り口はいろいろあるが、本書もその一つだと思う。 この著者の作品は、本当に分かりやすく、日本の「宗教」の原点であろうと思われる「神道」を真摯に分かりやすく、記載してくれていた。 この本は、「八百万」といわれる多くの神様について、...

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎


ジャレドダイアモンド
¥ 1,995¥ 1,380
★★★★★

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1...
なぜユーラシア大陸の文明が栄え、アメリカ大陸(ネイティブアメリカン)の文明を滅ぼしたのか。 そのキーワードとなるのが銃・病原菌・鉄である。 ではなぜユーラシア大陸でそれらが発展し、アメリカ大陸では独自に発展しなかったのか。 本書ではその理由を大胆な仮説で爽快に示している。 その理由はいわれてみればたしかにそうだなとうなずけるものであるし、実際、なんとなく その理由を感じ取っていた人も少なくないと思う。ではなぜこの本が魅力的なのか。 著者は専門分野にとらわれない幅広い教養を持っている。その学際的な知識が絶妙に 絡み合い、人類の長い歴史を描いていく様子がとてもエキサイティングなのだ。 これからの学問は学際的な知識が必要とされていると言われている。 この本こそまさにそれであり、新しい時代を切り開く良書である。民族が受けてきた環境や影響が文明を決定する。よく覚えておきたいです。どこぞの神に愛されたとか人種優劣論何かのせいにしないように気をつけたいです。 マクロ的な影響は選べないにしても、ミクロ的な影響は自分で選んでゆきたいです。ヨーロッパ人がアメリカ先住民を征服できたのは、ヨーロッパ...

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)


ジャレド・ダイアモンド
¥ 2,100 通常3〜5週間以内に発送
★★★★★

文明崩壊 滅亡と存続の命運...
内容については他のレビュアーの評価通り。非常に面白い本である。訳文もとてもこなれていて、非常に読みやすい。ただ、原文と照らし合わせて読むと、訳抜けや誤訳が大量に見つかるので、星一つ減らして三つにしました。 訳抜け例:訳書32頁「非環境保護主義=企業利益優先主義という等式は成り立たない。環境保護主義に懐疑的な人の中には、大企業や経済界に属さない人も多いからだ。」原著15頁では、non-environmentalist=pro-business is imperfect, many businesspeople consider themselves environmentalists, and many people skeptical environmentalists' claims are not in the world of big business. 訳文では二つ目のセンテンス「多くの実業家は環境保護主義者を自ら任じている」が抜けている。 誤訳の例:訳書107頁「スティーヴは、次期選挙に立つ意欲を失ってしまった。」原著65頁Steve lost his subsequ...

水木しげる妖怪大百科


水木しげる
¥ 1,050 通常24時間以内に発送
★★★★★

水木しげる妖怪大百科
妖怪の絵って「どうだ怖いだろうー」とか「うえ気持ちワルーぞっとするぜ」という絵師さんの気持ちが伝わってきちゃうものもあるのですが、水木さんの絵は違います。愛を感じます。なんだろう・・・純粋で子みたいな気持ち。もっと知りたい。すごいや!みたいな。 とにかく眺めていてためになるだけでなく良い気分になる本。お子様にお勧めです。大人も半分信じて同調してあげましょうね。楽しいはずです。一緒に本を見ながら絵を描くのも楽しそう。いろんな色で塗り絵したりしてね。 大人の人が買うのでしたら日本妖怪大辞典{画、水木しげる。編著、村上健司}*角川書店の方が実用的かもしれないのですが・・・やはり眺めてて楽しいのはこちらです。 星4つなのは買う人を選ぶ本だから。万人受けはしない本かな?と。良い本なんですけどねーこの本、30年前の小学生時に買い、ほんとうに惚れ込み、ぼろぼろになるまで読みました。その本がそのまんま復刊です。 日本の昔ながらの妖怪をここまで整然と紹介した本は、その後もあまり無いでしょう。イラストもわかりやすい上に怖さがあり、解説文もシンプルながら格調がありますし、妖怪を通じて日本の民俗や自然に対す...

ことわざ絵本


五味太郎
¥ 1,050 通常24時間以内に発送
★★★★★

ことわざ絵本
小さい頃私が好きだった本です!私はこの本でことわざを覚え、ことわざの面白さを知りました。自分の子供にも是非読ませたいと考えてます。 子供はもちろん、大人が読んでもためになりますよ。ことわざには上手に生きていくための術がたくさん詰まってるって思いますから。最近やってたTV番組で ことわざを覚えまくってる天才児がこの本の読み聞かせで そうなったって言ってたので うちの子にも購入 まだ届いてもいないの成果は未知数小学生の頃に読んで時は、ただただ面白くて。漫画感覚で何度も読んでいました。 それが自然とことわざを覚えることに。 作者のユーモラスなことわざ解釈、ことわざの現代版言い換えで ニュアンスがスッと頭に入ってきます。 大人になった今でも、見返すと面白いですね。上下巻ともに、素晴らしい出来です。子供向けと思いきや、大人がよんで改めて人生について考えさせられる本だと思います。 ことわざを五味さんのかわいらしい絵で、例題(例えばこういうことだよ!)を添えてわかりやすく描かれています。またコレが面白くて、読んでて「そうそう」なんて何度うなずいたかわかりません。 私は良く癒し本として、友人に上...

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)


ジャレド・ダイアモンド
¥ 2,100 通常3〜4日以内に発送
★★★★★

文明崩壊 滅亡と存続の命運...
非常に面白い本なのだが、何しろ訳文の信頼性が非常に低い。アカデミー出版登録商標であるところの「超訳」である。訳しにくい節の全面省略など枚挙に暇がないし、誤訳も多い。原文の意味が理解出来ていないが故の奇天烈な訳文も沢山。例えば他のレビュアーが江戸期の日本で石炭が広く使用されたという記述に疑念を呈している。これに対応する訳文は46ページ「17世紀後半以降の日本では、燃料として木よりも石炭が多く利用され始めた」であるが、原著300ページを見ると「beginning in the late 17th century, Japan's use of coal instead of wood as a fuel rose.」とある。普通に訳せば「17世紀末になると、木の代替燃料としての石炭の利用が始まった」だ。石炭の使用料が木質燃料を上回ったという含意はここには無いし、lateとlatter halfの意味の違いも翻訳者は理解出来ていない。 きちんと読もうと思ったら、原著を手元に置いて重要な記述、怪しい記述の原文を逐一確認していかなければならない。最初から原著を読んだ方が早いかもしれない(...

菊と刀―日本文化の型 (講談社学術文庫)


ルースベネディクト
¥ 1,313 通常24時間以内に発送
★★★★

菊と刀―日本文化の型 (講...
この本は太平洋戦争末期に米国陸軍局の依頼で書かれたものということだから、当然、戦後日本の占領政策に都合のいいよう書かれている筈である。実際、記載内容にそのような傾向が見られる。 日本人は「恥の文化」、欧米人は「罪の文化」と規定して、欧米人が優れていると主張しており、日本人は人が見ていないところでは恥ずかしいことも平気ですると言いたいようだが、果たしてそうだろうか? 最近行われた外国の某旅行会社のアンケート調査では、日本人が世界の観光客の中で一番礼儀正しいという結果が出ている。また、日本の治安の良さが世界でもトップクラスであることは周知の事実である。 明らかにこの書は日本人に劣等感を植え付け、占領政策をやりやすくする為のものだと考えるべきだろう。 そもそもルーズ・ベネディクトは日本研究の専門家ではなく、占領政策のひとつとして本論文を書いたという。主な情報源は収容所の日本人移民で日本人を本当に調査したとは言いがたい。私も仕事柄外国人(とくにアメリカ人)と付き合うが、彼らの方が本音と建前をうまく使うと思う。日本人は世界でもその礼儀正しさの評価が高く、本書は日本人のイメージを大きく誤解させて...

昔話の深層―ユング心理学とグリム童話 (講談社プラスアルファ文庫)


河合隼雄
¥ 987 通常24時間以内に発送
★★★★★

昔話の深層―ユング心理学と...
本書の最初に出てくる昔話は「トルーデさん」。たった2ページの話だが衝撃の結末に目を疑う。これを河合隼雄はユング心理学の元型の一つ『グレート・マザー』の暗黒面の現れと解釈している。 昔話もこういう見方をすれば、より深くそして怖ろしいものだと思い知る。 この本を読めばユング心理学が概観できるので何度も読み返したい。 著者のご冥福をお祈りしつつ、星5つ。 京都大学教授でユング心理学者の河合氏による昔話の解説で、 特に昔話から読み解ける人間の本質的思考パターンについて分析されています。 エディプスコンプレックスや母親殺し、母性/父性性の内在や性意識の目覚めなど、 人間の無意識に共通する元型が広く知られている物語から見出されています。 すらすらと読み流すこともできますが、自分自身へと問いかけながら読み進めることで、 これまで意識下にあった内面を発見できるのではないでしょうか。 ユング心理学派の日本の第一人者、河合隼雄さんのグリム童話の解釈です。もう、何度も読み返すくらいおもしろい著作だと思います。トリックスターとかグレートマザーとか父性母性とか、グリムのお話に沿ってわかりやすく説明してくれ...

フナ―古代ハワイの神秘の教え


シャーロットバーニー
¥ 1,680 通常24時間以内に発送
★★★★★

フナ―古代ハワイの神秘の教え
ハワイの「フナ」という教えは、人類が本来持っていたはずで使い方を忘れてしまった能力を引き出す手がかりになる。民俗的なものにとどまらず、現代にも通じる普遍的な知恵だと思える。自然に敬意を払い、言霊の存在を重んじる思想はハワイに限らないが、それがハワイの自然風土の中で培われたものがフナだ。三つの自我の存在、それらとの対話、マナ(エネルギー)の流れなどの考えは、おそらくヨガや気功などにも共通するものがある。また人と人や場所をつなぐ「アカコード」という物質の概念は、日本の「縁」や「赤い糸」などの表現にも通じるものがあって興味深い。 全体に平たい表現で書かれ、宗教色は強くない。原書も読んだが、日本語訳は原書に忠実にされている。必要に応じて訳者の注釈もあり、誤解がない内容と言える。 なかなか難しい内容の話もあり。日本で同じようなことをしようと思うのは、ちと難しい・・・。ハワイならではの考えのもと。読むよりもハワイで「アオアオカイ」を体験してから読んだほうが判りやすいかも。ミドルセルフとベーシックセルフとの調和の仕方をまず紹介して、マナといった生命エネルギーが活性化されることにより、ハイセル...

日本の昔話 (新潮文庫)


柳田国男
¥ 380 通常24時間以内に発送
★★★★

日本の昔話 (新潮文庫)
やはり「まんが日本昔ばなし」を毎週見ていた私のような世代には、どれも聞いたことのあるようなお話で、楽しめました! 昔話というか、笑い話のようなお話も含め、1ページにも満たないようなお話がたくさん入っています。 なので、手軽に、気軽に、さくっと読めます。 もちろん難しいお話はほとんどありませんので、小学生の方々にも読みやすいのではないでしょうか?「桃太郎」や「金太郎」ほどのビッグネームではないが、それでも誰もが一度は聞いた事のある昔話というのはあるだろう。 例えば「猿の尻尾はなぜ短い」とか、「くらげ骨なし」とかいった昔話だ。この本はそういった短編の昔話を沢山集めた一冊だ。 この本に登場する昔話は殆どが1ページ以内で終了するものばかりである。数ページをまたぐものは少ない。だから読みやすいのである。読みやすいので読書の苦手な人にも読めるだろう。そう思いながら読んでいると、かつて子供の頃に読んでいた頃の記憶を掘り返すかのようであった。それはあの頃に読んだものの復習をするようなものであろう。いわゆる「物語好き」な人にとっては少々物足りなく感じるかも知れません。 なぜならば、柳田版の拾遺集であり...

悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)


レヴィ=ストロース
¥ 1,523 通常24時間以内に発送
★★★★★

悲しき熱帯〈1〉 (中公ク...
人類学者・社会学者のレヴィ=ストロースの随筆・紀行文だが、随所に文学的な性質を帯びている。 私はそれほど多くの本を読んでいるわけではないが、本書は今まで読んだ本の中でも最高の部類に入るものだった。 それなりのボリュームがあるのだが、ボリューム以上の質が底には宿っていて、読み手の洞察力・理解力に応じた教訓を返してくれる。 私は残念ながら文化人類学的素養に乏しいので、理解できない部分も多々あったが、それでもレヴィ=ストロースの知見が卓越したものであることはすぐに分かった。 小説ではないので、意図せぬと言わざるを得ないが、最高品質の文学作品であることに疑いはない。 是非一読をお勧めしたい。「私は旅が嫌いだ」という一文から始まる本書は,紛れもない紀行文である.著者レヴィ=ストロースは文化人類学者であり,構造主義を標榜した現代思想の担い手のひとりであるが(ソーカル事件の対象にはなっていない),本書はブラジル時代に行ったブラジルの内陸部を横断する長期調査,すなわち未開民族のフィールドワークの回想である.ブラジルへと渡るまでの経緯,インディオのフィールドワークおよび彼らの習俗について、さらに後述の...

沖縄文化論―忘れられた日本 (中公文庫)


岡本太郎
¥ 720 通常24時間以内に発送
★★★★★

沖縄文化論―忘れられた日本...
岡本太郎にとっての「沖縄」のイメージが、実際の旅を通じて変遷し、確信に変わっていく様子が、易しく、素直な文章で、率直に表現されていて、沖縄に興味のある人もない人も自信を持ってお勧めする本です。 島津・琉球王国による二重の植民地的支配と重税・疫病・津波・台風・戦争によって、常に厳しく痛めつけ続けられた沖縄の人々が、諦観しつつも投げやりにならずに明るく助け合って過ごしてきた結果、形成された独特の文化、それが沖縄の文化である。意識された美、虚飾が一切なく、「生きること」に直結した唄、踊り、宗教、祭に触れた筆者は、その美しさに感激し、そもそも文化とはどういうものであるものなのかを確信しています。沖縄の文化と日本の輸入文化を対比させ、日本のすべての宗教も文化も、そもそも輸入したもので、政治的意図によってゆがめられたものであり、本来の日本人の肌になじまないものである。その結果、現在の日本人は同質化しており、自らの固有の文化を失っている。日本人の根底にある文化とは、忘れられた沖縄の地に皮肉にも残っているのではないだろうか?というのがあらすじである。 沖縄の歴史と文化について大雑把に理解でき...

アイヌ神謡集 (岩波文庫)



¥ 525 通常24時間以内に発送
★★★★★

アイヌ神謡集 (岩波文庫)
アイヌの伝承を知る貴重な資料である。 ローマ字の音表記と日本語訳がついている。 金田一京助の後書きと、著者の実弟の解説がついている。 この2つを読むと、本文の価値を再確認することができる。 北海道旅行の前に予備知識として読んだ本でした。 北海道は観光地としてとても魅力あふれる土地だけれど、序に寄せられている知里幸惠さんのかわりゆく北の大地を思うと、もう当時の北海道を偲ぶことは難しいことを痛感させられます。海も山もアイヌの人たちが行き交っていた頃のそれとは随分変わってしまったことでしょう。 けれども彼女は滅びゆくアイヌの文化、伝承を惜しむ心の強さから文字通り心血を注いで神謡集をまとめたのではないかと思うのです。この本の製作に携わった金田一京助も幸惠さんの弟の真志保さんもそんな彼女の思いにひかれ、引き継ぐようにしてアイヌを見つめています。殊に金田一京助の聡明な幸惠さんの死を悼む思いは痛切で物悲しく心に残ります。 ゆっくり、じっくりとユーカラを口ずさみながらはるかなアイヌの民の古代生活に思いを馳せることのできる良書です。ユーカラとは、アイヌ民族の口承文芸。 アイヌ民族にとっては道徳の...